同世代の周りが少しずつ投資の必要性について気づき始めてきて、こういったことを聞かれる機会が増えてきた。
大卒の社会人歴でいうと4~6年目ぐらいになるので、皆それなりに貯金は貯まっているようだ。
20代単身の平均貯蓄額は約180万だそうで、私の周りの人はこれより貯まっている人が多い。
そこでよくある私への相談として、
「100万で今から投資を始めるとして、藤本くんなら何に使う?」
「200万投資に回せるんだけど、藤本くんならどうやって始める?」
リアルの私はこれに対して親身になって答えている。もちろんじゃないか。
まあとは言っても私の回答は「つみたてNISA」「iDeCo」などのよくある初心者向けの投資手法を説明しているだけなのだが。
ネットで調べて出てくる情報と変わらなかったとしても、「調べる手間が省ける」「知っている人が言っている信用できる情報が短時間で手に入る」といったところに価値があるのは把握しているので、優しく教えるようにしている。
ただ、この時私が心の奥で思っていることが、
「そんな聞き方をしている時点で負けている」
ということだ。
「負けている」というのは少し言い過ぎというか、そもそも何と戦っているんだという話になるので、「遅れている」ぐらいの方が適当かもしれない。
これを説明するために、まずは「ジャックとジル」というアメリカの有名なお話を紹介したい。
ジャックとジル(早く投資を始めることの重要性を表した物語)
「ジャックとジル」というアメリカの有名な話がある。
ジャック(弟)とジル(姉)がいます。
弟のジャックは18歳から8年間、50万円ずつ投資をしました。
投資総額は8年×50万円で400万円。
そのあとは追加投資はせず、ひたすら放置。
一方、姉のジルは26歳から40年間、50万円ずつ投資しました。
投資の総額は40年×50万円で2,000万円。
投資対象はどちらも同じで、年平均リターン10%とします。
さて、65歳時点での二人の総資産はどうなっているでしょうか。
というお話。
総投資額だけを見ると、
弟のジャックは400万円
姉のジルは2,000万円
とその差は明らかですが・・・
正解は
ジャックの資産は2億5878万
ジルの資産は2億2129万
となり、ジャック(総投資400万円)のほうがジル(総投資2,000万円)より3,749万多い、が答えになります。
つまり「投資額に1,600万円も差があるにも関わらず、8年先に投資を初めただけでこれだけの差が生まれる。早く投資を始めた方がお得だよ。」ということが言いたいのだ。
私の投資スタート
私が投資を始めたのは、社会人1年目の夏頃だった。
学生時代経済学部で金融、財務、投資などに関心があったため、元々社会人になったら投資を始めたいと思っていた。
同じ学部生で学生時代からつみたてNISAをやっている友達がいたので、彼にいろいろと教えてもらいながら(もちろん自分でも勉強して)、まずはつみたてNISAを月10,000円から始めたというのが私の投資のスタートである。
ちなみに社会人1年目の私は貯金ゼロ。それどころか卒業旅行で海外を飛び回っていたので、借金もあってマイナスの状態だった。
それでも投資でお金を増やすには時間がかかり、少額でもとにかく早めに始めた方がいいと思っていたので、社会人になって早々始めたわけである。
(当時ジャックとジルの話を知っていたかどうかというのは正直覚えていない。笑)
「〇〇万円あるとしたら何に投資しますか?」と言っている時点で負け
タイトルを回収する。
こういった質問をされて気づいたことが、
「まとまったお金をこれからどこへ投資しようか?」って場面に自分はなったことないな…
例えば私のように、少額でも早いうちからつみたて投資を始めて、生活防衛資金以上のお金は全て投資に回してきた人間は、そもそもこういう場面に遭遇することはないのだ。
私が強調したいのは、これこそが重要なのではないかということだ。
タイトルの意味としては、
「そんなに現金が貯まってしまっているということは、投資してない損失期間が何年もあったってことじゃね?」
ということだ。
とはいえ聞いてきているのはほとんどが私と同世代の20代の人間で、今から始めたって全く遅いことはない。
むしろ世間から見れば早いぐらいだ。
ということでありがたいことに私に相談をしてきてくれた人には、
「よし、じゃあ今日から始めよう!!!」
というテンションで熱く投資について語るわけだ。
怪しい投資と思われない程度の熱量で…
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