「生活費の6ヶ月〜1年分の貯金をつくってから投資を始めよう」
私がざっと調べた中だとこういう意見の方が多い印象だ。
病気やケガなど、何かあったときに対応できるだけの貯金をまずは貯めるべきだという意見は全くその通りである。
しかし私の意見はこうだ。
「貯金がまだ十分貯まってないとしても、投資を始めた方がいい」
「月5,000円でも、10,000円でもいい。とにかく早く始めることが重要だ」
今回はその理由について解説しようと思う。
投資を早く始めることの重要性
以前別の記事でも紹介したことがあるが、ジャックとジルの話を引用しようと思う。
こちらの記事ももし興味があったら参照してほしい。今回の話に通ずる点もある。
>>「〇〇万円あるとしたら何に投資しますか?」と言っている時点で負け
ジャック(弟)とジル(姉)がいます。
弟のジャックは18歳から8年間、50万円ずつ投資をしました。
投資総額は8年×50万円で400万円。
そのあとは追加投資はせず、ひたすら放置。
一方、姉のジルは26歳から40年間、50万円ずつ投資しました。
投資の総額は40年×50万円で2,000万円。
投資対象はどちらも同じで、年平均リターン10%とします。
さて、65歳時点での二人の総資産はどうなっているでしょうか。
というお話。
総投資額だけを見ると、
弟のジャックは400万円
姉のジルは2,000万円
とその差は明らかですが・・・
正解は
ジャックの資産は2億5878万
ジルの資産は2億2129万
となり、ジャック(総投資400万円)のほうがジル(総投資2,000万円)より3,749万多い、が答えになります。
「投資額に1,600万円も差があるにも関わらず、8年先に投資を初めたジルの資産の方が3,749万円も多い」
ということになる。
投資の世界では、「時間こそが最強の武器」なのである。
「早く始めたもの勝ち」ということだ。
少額の投資で意味はあるのか
結論、大いにあると考えてよいだろう。
理由は大きく分けて2つ。
①少額でも、時間をかければ大きな資産につながる
②資産の値動きに慣れることができる
①少額でも、時間をかければ大きな資産につながる
これは前述のジャックとジルのお話の通りだ。
たとえ少額でも、複利の力で雪だるま式に増えていくのが投資の世界だ。
例えば、貯金が貯まるまで3年間、投資に回せるお金が月10,000円だったとする。
36万円を年利5%で30年間運用すると、約160万円になる。
放っておくだけでだ。
もちろん、生活防衛資金が貯金で確保できれば、さらに入金力をあげることができるので、実際の資産はもっと大きくなるだろう。
下記のようなシミュレーションサイトで見てみるのもおすすめだ。
>>資産運用かんたんシミュレーション|資産形成について|アセットマネジメントOne
②資産の値動きに慣れることができる
これも非常に重要なメリットである。
投資を始めたての時期は誰でも日々の値動きが気になってしまう。
私も当時は毎日楽天証券にログインし、資産がどれだけ上がったのか、下がったのかを確認しては一喜一憂していた。
ちなみにこれの正解は、値動きなんて見ないこと。忘れているぐらいがベストである。
安定的かつ合理的に投資をしていく上では、やはり長期投資が前提になる。
つまり短期的な上がり下がりに一喜一憂しても意味がない。
どうせこれから何十年も売らずに放っておくからである。
しかし投資初心者で、特に最初から大きめに入金を始めてしまうと、大きく値が下がった時に不安になって売りたくなったり、逆に大きく増えたときに売りたくなったりしてしまうということが往々にしてある。
だからこそ早いうちに少額でもいいから投資を始めて株価の値動きに慣れておく。
この段階でそれにメンタルが耐えられないのだとしたら、自分のリスク許容度にあった商品を選べていないということなので、投資対象について見直すという行動をとることもできる。
これも早く始めるからこそ早期解決できるということだ。
早めに投資を始めた私の事例
最後に少しだけ私の話をすると、私は社会人1年目はほとんど貯金はできなかった。
ただ、つみたてNISAでの投資だけは1年目の7月から、月10,000円スタートで始めていた。
本格的に貯金や節約、投資に目覚めたのは翌年からになるのだが、1年目から投資をスタートしていたのがかなり大きかった。
・とりあえず始めることで、嫌でも投資について勉強する
・値動きに慣れる
・投資する→もっと投資したい→節約・仕事がんばろう→投資するのサイクルでどんどん資産が増える
こういったメリットを享受できて、その後社会人2年目からの約3年間で、資産1,000万円を作ることができた。
まとめ
最後に注意点を2つだけ。
・借金がある場合はその返済を最優先に
・安定派の方は貯金を先につくるのもOK
というところだけは最後に言っておきたい。
投資なくして、お金持ちになる方法はない。
国が投資を推奨してくる時代なので、これを読んでくれた同世代の若者たちは、今すぐ投資を始めてほしいと、心から願っている。
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